事務職の有効求人倍率は低い?高い? 正社員としての転職を成功させるには

事務職は、転職市場で人気の高い仕事です。どのくらい人気があるのかインターネットで調べると、「倍率が低い」「倍率が高い」という、相反するような情報が出てきます。一体どちらが正しいのでしょうか。
この記事では事務職の倍率について、情報の正しい読み取り方や、転職を成功させるための方法、実際に転職した人の体験談などをお伝えします。
目次
事務職とは
最初に、事務職という仕事の特徴や内容についておさらいしておきましょう。
事務職とは一般的に、オフィスにおける定型的、補助的な業務を中心に担う仕事です。具体的な業務としては、書類の作成や管理、電話応対や来客応対、データの入力や集計、スケジュール管理や各種連絡などが挙げられます。
業務にはパソコンを使うことが多く、社内外の関係者とのやりとりも多く発生するため、基本的なパソコンスキルやビジネスマナー、コミュニケーションスキルなどが求められます。業務内容は職場によって異なり、特別な資格などは必要ないことがほとんどです。
基本的にオフィス内で座って業務にあたり、残業や休日出勤などは少ない傾向があります。そのため、ワークライフバランスがとりやすい、結婚や出産などのライフイベントがあっても続けやすいなどの理由から、とくに女性の人気が高い職種です。
事務職の有効求人倍率
では、事務職の有効求人倍率はどれくらいなのでしょうか。厚生労働省が発表している一般職業紹介状況(令和7年5月分)によると、すべての職業における有効求人倍率は「1.05倍」です。そこから、職業を一般事務職に絞り込むと、有効求人倍率は「0.31倍」に。これは求職者(仕事を探している人)1名に対して、事務職の求人は0.31件しかいないという意味です。

ちなみにこの一般事務職の有効求人倍率「0.31倍」を「求職者の競争倍率」に読み替えると「3.2倍」。つまり、求人1件に対して求職者が3.2人いる状況となり、事務職への転職は狭き門であることがわかるでしょう。
有効求人倍率とは何か?
有効求人倍率とは、公共職業安定所(ハローワーク)で取り扱う求職者数に対する求人数の割合で、1人の求職者に対してどれだけの求人があるかを示す指標です。厚生労働省が毎月発表している一般職業紹介状況(職業安定業務統計)で、職業別の数値を調べることができます。
事務職の正社員の求人数
実際に事務職に転職しようと思ったら、求人数はどのくらいあるのでしょうか。ためしに、マイナビ転職の「求人を探す」ページで調べてみました(2025年7月12日時点)。
掲載されている求人情報を「一般事務・受付・秘書」で絞り込むと、4009件がヒットしました。ただし、そこから「正社員」で絞り込むと2160件と、ほぼ半減します。さらに、「未経験OK」など多くの方が希望される条件を加えてさらに絞り込むと、その数は252件まで減ってしまいました。

未経験から事務職に転職するのは難しいのか?
事務職の有効求人倍率や求人件数を見て、「事務職を目指すのはやめたほうがいい?」と感じている人もいるかもしれませんね。
たしかに、実務未経験者が事務職に転職するのが簡単でないことは事実です。ただし、実際に未経験OKの募集は存在しているので、自己分析や企業研究、面接対策などをしっかり行ったうえで転職活動に臨めばチャンスはあります。
事務職の業務内容は幅広いため、事務職以外の職種での経験が生きることもあります。たとえば前職が販売の仕事であれば、接客で身に付けたコミュニケーションスキル、日報の入力や店頭POPの作成でパソコンを使った経験などを、転職活動の自己PRに生かせるでしょう。
これまでの経験を振り返って、事務職に転職するうえでの自分の強みは何か、考えてみてください。
マイナビキャリレーションで未経験からでも正社員で事務職を目指す
未経験から事務職を目指すなら、無期雇用派遣という選択肢もあります。無期雇用派遣とは、働く人が派遣会社と期間の定めのない契約を結び、安定して働くことができる仕組みです。雇用条件は正社員に近く、働く場所は派遣先の企業となります。
マイナビが運営する無期雇用派遣サービス「マイナビキャリレーション」では、大勢の先輩が事務職デビューを果たしています。事務職としての実務経験がなくても、入社前に足りないスキルを研修で身に付けることができ、入社後も充実した研修制度や専属のキャリアアドバイザーによるサポートを受けながら、長期的なキャリア構築が可能です。
派遣先企業から直接雇用のオファーを受け、正社員に転換するケースも少なくありません。本気で事務職になりたい、できれば正社員を目指したいという方におすすめの働き方です。
マイナビキャリレーションで未経験から事務職に転職した事例
実際にマイナビキャリレーションで未経験から事務職に転職した方の事例をご紹介します。マイナビキャリレーションの「先輩インタビュー」では、ほかにもたくさんの体験談を掲載していますので、ぜひご覧ください。
幼稚園教諭から食品グループ会社の経理事務に
前職┃幼稚園教諭
現職┃食品業界事務
異業種から事務職へのチャレンジで、未経験OKや正社員の募集が少ないと感じていたNさんは、無期雇用派遣という働き方を知ってマイナビキャリレーションのセミナーに参加しました。セミナーで事務職の仕事について学んでいると、幼稚園教諭として培った経験の中に事務職で生かせる要素があることに気付きました。
選考後、専属のキャリアアドバイザー(CA)との対話の中で、幼稚園で教材の会計を担当していたことや、学生時代に金融の仕事に興味を持っていたことなどを話したところ、食品会社の経理部門への配属が決定。現在は、念願だった仕事とプライベートの両立を果たし、業務に励みながら簿記の資格取得などスキルアップにも取り組んでいます。
飲食店の接客業から翻訳会社の一般事務に
前職┃接客・販売
現職┃翻訳業界事務
販売や飲食など、土日休みではない仕事を続けていたTさんは、ライフスタイルを変えたい、転勤先だった関西から実家のある関東へ戻りたいという思いで、事務職への転職活動を始めました。事務職未経験でパソコンの使用経験もほとんどなく、不安を感じていたところ、無期雇用派遣という働き方があることを知ってマイナビキャリレーションへ応募。2回の面接を経て内定後、PCスキル研修やビジネスマナー研修を受け、スキル不足の不安も解消することができました。
現在は翻訳会社の一般事務として、かつて接客業で身に付けた状況把握力も役立てながら業務に励み、会社に貢献しています。
よくある質問
最後に、事務職への転職に関してよくある質問と、マイナビキャリレーションのキャリアアドバイザーからの回答をご紹介します。
Q.1事務職の経験がないのですが、どのように自己㏚をしたらいいですか。
事務職以外の職種で身に付けたスキルや経験で、事務職に生かせるものがないか自己分析してみてください。事務職に求められる「コミュニケーション能力」「スケジュール管理能力」「パソコンスキル」などは、ほかの職種でも求められることが多いものです。
また、事務職には一般事務のほかに貿易事務、経理事務、学校事務、医療事務などさまざまな種類があり、それぞれに求められる知識やスキルも少しずつ異なります。自己分析を通して自分の長所に気付くことができれば、きっとアピールできることが見つかるはずです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
Q.2事務職はやめとけ。という声も聞きますが実際どうなのでしょうか?
さまざまな理由から事務職への転職を反対する人もいますが、実際になってみると、向いている人にとってはメリットが大きい仕事です。
どのような仕事にもメリットとデメリットの両面があります。事務職にはデメリットが大きいと感じた人は「事務職はやめとけ」と言うかもしれませんが、そのアドバイスがあなたに合っているとは限りません。自分がなぜ事務職に転職したいのか、それに反対する人はなぜそう言っているのか、以下の記事も参考にしながらよく考えてみてください。
事務職への転職は狭き門、でも挑戦する方法はある!
事務職への転職は求人数に対して希望者が多く、未経験者にとって決して簡単な道ではありません。しかし、転職市場で事務職が人気なのは、それだけ魅力的な仕事ということでもあります。
未経験から事務職を目指したい!という方には、無期雇用派遣という選択肢もあります。マイナビキャリレーションなら、経験豊富な専属のキャリアアドバイザーの継続的なサポートを受け、充実した研修で業務に必要なスキルを身に付けて、安心して就業することができます。ぜひご検討ください。
\ 未経験から事務職にチャレンジできる /